日本人は大昔は「母」のことを「パパ」と言っていたらしい。どうもそうらしい。 「パ」(PA)と発音してみると、上下の唇を閉じて口の中に息を溜めてから唇を開けて発音していることがわかる。 更に唇を一切動かさないで息を吐いて発音するとどうなるか。「ハ」である。江戸時代には実際にそうなった。今我々は「ハハ」と言っている。 もう少し追加して言うと、単語の頭ならいちいち息を吹きやすいが、途中ならめんどくさいのである。そこで唇は動かすが息を吹かずに「ファ」を発音すると「ワ」になる。
大昔、「旗」は「パタ」であったのである。 大昔、「光」は「ピカリ」であったのである。 大昔、「ふくらむ」は「プクラム」であったのである。 大昔、「屁」は「ペ」であったのである。 大昔、「頬」は「ポポ」であったのである。 実感がすごいではないか。 「ババ」はどうなのだ、というご詰問があろうかと思う。(ないか。) 昔、赤ちゃんは母親の顔を見て「パーパー、パーパー」と言いながらひょっと横を見ると、なんだか「パパ」に似ているが皺くちゃで余り○○らかでないものが見える。それで思わず濁って「バーバー」と言ったのである。(パを濁ればバになる。)
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