イ段の発音がうまくできませんか。

 この問題は主にイ、キ、シ、チ、ニ、ヒ、ミ、リ、ギ、ジ、ビ、ピ、に現れるものですが、ケ、ゲなどのエ段に現れることもあります。サ行全体、ザ行全体に現れることもあります。
 具体的には

 ○イ段の音全般が正しく言えない。
 ○キが正しく言えない。
 ○ギが正しく言えない。
 ○ケ、キ、ゲ、ギが正しく言えない。
 ○サ行がシャ行やヒャ行のようになる。
 ○シが正しく言えない。

 ○ジ、ヂが正しく言えない。
 ○チが正しく言えない。
 ○ツがチュ、キュのようになる。
 ○ニが変だ。ギのようになる。
 ○ヒが正しく言えない。
 ○ヤ行が正しく言えない。
 ○リが正しく言えない。
 ギのようになる。
 ○拗音(キャ、シャ、チャ、・・・ など)が正しく言えない。

 などが主なものです。
 これらは舌の使い方の誤りによって起こるもので、口中の呼気の流れが左右に片寄り、下顎がずれたり唇が左右に歪んだりすることも観察されます。

 発話全般が異常となるわけではないので幼児語の一種と思われたり見過ごされたりすることが多く、短期間のうちに自然に治ってしまうこともありますが、小学校に入る頃になっても治らないものが問題視されることになります。その後小学校高学年頃までに治らなかったものは放置すればそのまま成人に達するのが普通です。問題音は個人によって特定の音に限られ、他の音は正常です。ふつう問題音は丁寧に発音しても正しい発音になりません。
最近著しい増加傾向にあり、今や小学校高学年でも一クラスに3〜4人見られることがあります。
 従来、矯正指導を必要とすると見られる我が国の人口はごく少なく見て4万、多く見れば80万とされてきましたが、現在では若年層を中心に優にその数倍の人口を想定できます。

 サンプル音声はこちらで聴くことができます。


成人のイ段の発音の問題は正しい指導によって短時間に解消されます。詳しくは以下の資料をご覧ください。

詳しい解説のページ (音調研東京発音教室)