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アナバティック風 山の斜面に沿って谷底から吹き上げる風。谷風がその例。斜面上昇風。滑昇風(かっしょうふう)。アナバ風。 一般気流 大気の大循環や季節風など大規模な風。 海風 かいふう。 エアロベーン 風向と風速を同時に測定できる翼なし飛行機型の計器。 温度風 大気中の水平方向に温度差がある場合に、下方にある低温域を左に見て等温線に平行に吹く風。偏西風もその一種。 海風 日中、陸のほうが海より暖められて海から陸へ吹く風。 海軟風 海風。 海陸風 陸と海の間を局地的に吹く、1日を周期として半日ごとに向きを変える風。 下降気流 垂直方向の気圧差と重力が不均衡となって、上空から地表へ向かう気流。高気圧からは風が吹き出すので中心部では下降気流を生じる。 風の息 風向と風速の変化するようす。 カタバティック風 斜面下降風。高所で放射冷却した冷気が重くなり、斜面を降下する風。南極大陸や北極圏でよく発達する。カタバ風。 滑降風 カタバ風。 滑昇風 アナバ風。 寒帯前線 周極風帯と偏西風帯の境に当たる高緯度低圧帯の上昇気流域。ポーラーフロント。 気圧海面更正 その地点で海面まで観測点を下げたと仮定した場合の気圧を求めること。 気圧傾度 等圧線に直角に一定の水平距離をへだてた気圧の差。 気圧の谷 周囲より気圧の低い、帯状の部分。 季節風 大陸が海洋よりも熱しやすく冷めやすいため、冬季には大陸に発達した高気圧から海洋に向かって吹き、夏季には海洋に発達した高気圧から大陸に向かって吹く風。 強風 風力階級7の状態。13.9〜17.1m/s。木の全体がゆれ、風に向かっては歩きにくい。 局地風 一般気流に対して、海陸風や山谷風のような小規模な風。 極風 南極および北極地域の高気圧帯から吹き出し、地球の自転の影響で東から西に吹く風。極偏東風。 極偏東風 極風。 傾度風 等圧線が円形で閉じているとき、高空でその円周に沿って常に一定に吹く風。 軽風 風力階級2の状態。1.6〜3.3m/s。顔に風を感じ、木の葉が動く。風見も動きだす。 激風 風力階級12の状態。32.7〜36.7m/s。 高緯度低圧帯 周極風帯と偏西風帯の間の地域。上昇気流域で、気圧が低く荒天の場合が多い。 高気圧 等圧線が閉じた曲線のとき、その中の気圧が周囲の気圧よりも高いもの。 恒風 ほとんど風向きの変わらない風。貿易風・偏西風など。 谷風 たにかぜ。 湖風 大きな湖のほとりに吹く、海陸風と同様の風。 コリオリの力 転向力。 最大瞬間風速 瞬間風速の中で最大の値。 ジェット気流 中緯度の対流圏上層の偏西風のうち風速の著しく大きいもの。中心の高度は9〜10km。冬季の平均風速は50m/s。 至軽風 風力階級1の状態。0.3〜1.5m/s。風向は煙のなびき方でわかる。風見には感じない。 疾強風 風力階級8の状態。17.2〜20.7m/s。小枝が折れる。風に向かっては歩けない。 疾風 風力階級5の状態。8.0〜10.7m/s。葉のある低木がゆれはじめ、池や沼の水面に波頭が立つ。 島風 とうふう。 周極風帯 大循環の極側の対流による両極付近の高圧帯。地表付近では極東風と呼ばれる東寄りの風が吹きやすい。 主風 その地方で最もよく吹く風向の風。 瞬間風速 ある瞬間の風速。平均風速の18〜20%ほどの範囲内で変動している。 上昇気流 垂直方向の気圧差と重力が不均衡となって、地表から上空へ向かう気流。低気圧の中心部の地表近くには周囲から風が吹き込むので上昇気流を生じる。 上層風 地面との摩擦のなくなった、およそ1キロメートル以上の高さのところに吹く風。高層風。 塵旋風 塵を巻き上げるつむじ風。日当たりの良いグラウンドなどに発生する。 静穏 ビューフォートの風力階級0の状態。風速0.3m/s未満。煙がまっすぐ上る。 赤道無風帯 南北の貿易風帯に挟まれた地域。上昇気流域で、低圧帯に当たる。 全強風 風力階級10の状態。24.5〜28.4m/s。木が根こそぎになり、人家に大損害が起こる。 旋衡風 傾度風のうち、竜巻や台風の中心のような風速の極めて大きい部分のもの。 旋風 つむじ風。竜巻より規模の小さいもの。 大気の大循環 暖められた低緯度地域から高緯度地域への対流。自転の影響により大きく3つの対流に分かれ、地表付近に3つの風帯をもたらす。 大強風 風力階級9の状態。20.8〜24.4m/s。煙突が折れ、瓦がはがれる。 台風 熱帯に生じた低気圧の強力なもの。最大風速17m/s以上のものを言う。 ダインス風圧計 風の息をみるのに便利な計器。 卓越風 ある地域で一定期間内に最もよく吹く風。 竜巻 局地的な低気圧状態が作った渦流の発達したもの。積乱雲などの雲底から垂れ下がり直径十数メートルから数百メートルの漏斗(ろうと)状・柱状。その中心付近では風速は時に毎秒100メートルを超す。 谷風 日中、暖められた山腹に沿って谷から山頂へ向かう風。 地衡風 等圧線が直線で平行して走るとき、高空で気圧傾度による力と転向力とがつりあったような状態で常に一定に等圧線に沿って吹く風。 地上風 地衡風や傾度風が地表の摩擦を受け、等高線に25〜35度の角度をなして吹く風。 地表風 地面近くを吹く風。 地方風 局地風。 中緯度高圧帯 偏西風帯と貿易風帯の間の下降気流域。四季を通じて天気がよい。 昼夜風 昼と夜と吹く方向が逆になる風。谷風・山風、海風・陸風の類。 低気圧 等圧線が閉じた曲線のとき、その中の気圧が周囲の気圧よりも低いもの。 転向力 自転している地球の上を地表に触れずに直進する物体を地表から観察すると曲線運動しているように見えさせる、見かけの力。コリオリの力。北半球では右向き。 等圧線 気圧海面更正の結果得られた値の等しい地点を結んだ曲線。 島風 島における海陸風。 都市風 都市に特有な風。ビル風や、郊外から吹き込む弱い風など。 突風率 平均風速に対する最大瞬間風速の比。一般的に1.5〜2。 凪ぎ 海風と陸風の合間、日の出後と日没後にそれぞれ2時間程度の風の吹かない静かな時。朝凪と夕凪。 南東貿易風 南半球の貿易風。 軟風 風力階級3の状態。3.4〜5.4m/s。葉や細い小枝がたえず動き、軽い旗が開く。 熱線風速計 電気的に熱した金属線が風によって失う熱量をもとに風速を測る計器。 熱帯東風 貿易風。 バイス-バロットの法則 低気圧の中心は風を背に受けて立つと、左斜め前方にあるという法則。南半球では右斜め前方。 反対貿易風 熱帯地方の上空で、貿易風と反対方向に吹く風。赤道付近で上昇した空気が南北両極に向かって流れ、地球の自転のために、北半球では南西風、南半球では北西風になる。 ビューフォートの風力階級 風力を0から17の18階級に分けて具体的に表現したもの。目測で風速がわかる。 ビューフォート風力階級表
ビル風 高層ビルにより撹乱されたりビルの間で収束して平地の2〜2.5倍の風速に達するもの。 風圧 物体が風から受ける力。風力の実際の現われ。風速の2乗と空気の密度に比例する。 風向 風の吹いて来る方向。地表近くでは北から北北西までの16方位で表す。高層では北から時計回りの10度刻みの角度で表す。直前10分間の平均をその時刻の風向とする。 風速 風の速さ。直前10分間の平均をその時刻の風速とする。 風速計 風速を量的に測るもの。ロビンソン風速計や熱線風速計。 風程 一定時間内に風が流れた距離。 風配図 ある地点における一定期間の風向と風速の傾向を8方位または16方位に分けて花びらのように表わした図。 風力 風の強さ。風圧が及ぼす力。 風力階級 ビューフォートの風力階級 フェーン現象 湿った空気が山脈を越える際に水分を落とし、反対側に高温の乾いた空気をもたらすこと。 不定風 方向・強弱などの定まらない風。 平均風速 10分間の連続の瞬間風速の平均。 偏向力 転向力。 偏西風 中緯度地方の上空を取り巻いて一年じゅう西から東に吹く風。南北両半球にあり、上空ほど速度を増し、圏界面付近では、その中に幅が狭く風速の特に大きいジェット気流が形成される。 偏西風帯 大循環の中緯度の対流の影響する地域。上空では西風が吹く。 偏東風 極地方の地上付近と低緯度地帯にみられる東から西に吹く風。南北両半球にあり、前者は極偏東風、後者は貿易風または赤道偏東風とよばれる。 貿易風 緯度30度付近にある亜熱帯高気圧帯から赤道に向かって吹くほぼ定常的な偏東風。北半球では北東の風、南半球では南東の風となり、海洋上で特に顕著。恒信風。 貿易風帯 大循環の赤道側の対流により地表では東寄りの風(貿易風、恒信風)が吹く地域。 暴風 風力階級11の状態。28.5〜32.6m/s。めったに起こらない。広範囲の破壊を伴う。 北西季節風 冬季、シベリア大陸から東アジア沿岸およびその近海に吹き出す、寒冷で乾燥した北西の季節風。北西モンスーン。 湖風 こふう。 山風 夜間、冷えた山腹に沿って山頂から谷へ下る風。 山谷風 山腹に沿って上または下に吹く風。 雄風 風力階級6の状態。10.8〜13.8m/s。大枝が動き、電線が鳴る。傘がさしにくい。 陸風 夜間、陸のほうが海よりもはやく熱を失って陸から海のほうへ吹く風。 陸軟風 陸風。 レーウィン 発信機を取り付けた気球を方向探知機で追跡するシステム。高層の風向、風速を測定できる。 ロビンソン風速計 椀が風を受け軸が回転する風速計。 和風 風力階級4の状態。5.5〜7.9m/s。砂ぼこりが立ち、紙片が舞い上がる。小枝が動く。
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