月の和名

旧暦一月(睦月 むつき)
春の始まりとされるが実感はまだまだのことが多い。
大よそ新暦の1月20日〜2月20日ごろに始まる。元日は厳冬の場合も春の気配の場合も。
和名は睦み合う意という。

旧暦二月(如月 きさらぎ)
大よそ新暦の2月20日〜3月20日頃に始まる。初春から本格的な春まで年によって様々。
和名は衣を更に着る意という。

旧暦三月(弥生 やよい)
大よそ新暦の3月20日〜4月20日頃に始まる。桜の季節であったり終わっていたりする。雛祭り(三月三日・桃の節句)は桜の後になることも多い。弥生尽(三月末日)は春の終わりとされたが、新暦の4月であったり5月であったりする。
和名はいよいよ生える意という。

旧暦四月(卯月 うづき) 夏の始まりとされるが実感はまだまだのことが多い。
大よそ新暦の4月20日〜5月20日頃に始まる。年によって爽やかな季節から梅雨入りまでの幅がある。卯の花月。卯月鳥はホトトギス。「卯の花の匂ふ垣根にホトトギス早も来鳴きて忍び音もらす夏は来ぬ」
和名は十二支の四番目からともいう。

旧暦五月(皐月 さつき)
大よそ新暦の5月20日〜6月20日頃に始まる。梅雨入りから梅雨最中の季節。「五月雨(さみだれ)」は梅雨。「五月(さつき)晴れ」は梅雨の中休みの晴れ。端午の節句(五月五日)が梅雨最中になることも。「五月雨の灌ぐ山田に五月女が裳裾濡らして玉苗植うる夏は来ぬ」
和名は早苗月の意という。

旧暦六月(水無月 みなづき)
大よそ新暦の6月20日〜7月20日頃に始まる。年によって梅雨から盛夏までの幅がある。
和名は水の無い月ではなく水の月(田に水を引く月)であるという。

旧暦七月(文月 ふみづき、ふづき)
秋の始まりとされるが実感はまだまだのことが多い。
大よそ新暦の7月20日〜8月20日頃に始まる。七夕(七月七日)は夏と秋の境とされたが、盛夏であることが多い。七夕行事を新暦7月7日に行おうとすると梅雨の最中に当たるので「月遅れ」と称して新暦8月7日に行うところも多い。この方が旧暦七月七日の季節に近い。お盆は七月十三日から十五日であるが、これも「月遅れ」の新暦8月同日に行う地方が多い。その方が旧来のお盆の季節感と合っているのである。
和名は穂含みの意という。

旧暦八月(葉月 はづき)
大よそ新暦の8月20日〜9月20日頃に始まる。ようやく秋の気配に達するだけの年もある。
和名は葉落ち月の意という。

旧暦九月(長月 ながつき)
大よそ新暦の9月20日〜10月20日頃に始まる。菊月。重陽の節句(九月九日)は菊の節句。年により初秋〜晩秋。
和名は長夜月の意という。

旧暦十月(神無月 かみなづき、かんなづき)
冬の始まりとされるが実感はまだまだのことが多い。
大よそ新暦の10月20日〜11月20日頃に始まる。年により晩秋〜初冬。
和名は神の月の意という。俗に神不在の月ともいう。

旧暦十一月(霜月 しもつき)
大よそ新暦の11月20日〜12月20日頃に始まる。年により初冬〜真冬。
和名は霜の月の意という。

旧暦十二月(師走 しわす)
大よそ新暦の12月20日〜1月20日頃に始まる。年により真冬〜晩冬〜初春。
和名は風(し)馳すの意か。俗に師(僧)が忙しく走る意とも。

旧暦と季節感