語の由来
仮名遣切替 4版-7
(現代仮名遣ひでの五十音順)
あ い う え お か き く け こ さ し す せ そ た ち つ て と な に ぬ ね の は ひ ふ へ ほ ま み む め も や ゆ よ ら り る れ ろ わ
ここでは「歴史的仮名遣ひの手引き」の各項目で挙げた各語について、仮名遣ひを覚えるためのヒントとなる古い語形、同根の語、関連する語、推定語源、民間語源説などを青文字で示しました。[ ]内は説明や参考事項です。下記の「仮名遣ひを推定する方法」を理解した上で個々の仮名遣ひを覚えるための一助としてご利用下さい。
有効な記載のないもの(漢語など)は仮名遣ひをそのまま覚えるしかありません。語の配列は現代仮名遣ひで書いた場合の五十音順としてあります。
(このぺージの記述は「歴史的仮名遣ひの手引き」に採用した仮名遣ひの根拠を示すものです。仮名遣ひに関係しない部分、採用しなかった異説などについては当然ながら触れてゐません。)
仮名遣ひを推定する方法:
●「ア行」の音は元々語頭以外には存在しなかった。したがって語頭以外のア行音は「あ行」の仮名で書かない。多くは「は行」の「ひ、ふ、へ、ほ」である。(僅かにや行の「い、え」、わ行の「ゐ、う、ゑ、を」がある。)
例:会ひます 会ふ 会へば なほ (老いる 燃える くらゐ 玉苗植うる夏は来ぬ 据ゑる やをら)●ただし、「い」ではない仮名の部分をぞんざいに「イ」と発音してできた新しい語(イ音便)、「う」ではない仮名の部分をぞんざいに「ウ」と発音してできた新しい語(ウ音便)では「い」、「う」と書く。
例:書きて--書いて ござります--ございます おめでたく--おめでたう かりひと--かりうど注:「ひ」の仮名自体が「イ」と発音されるやうになったもの、および「ふ」の仮名自体が「ウ」と発音されるやうになったもの(ハ行転呼音)は新しい語(音便)ではないのでそのまま「ひ」、「ふ」である。
例:会ひます 会ふ注:「ゐ」の仮名は「イ」と発音されるやうになったが、これも新しい語(音便)ではないのでそのまま「ゐ」である。
例:ゐる音便と転呼については原理ページなど参照のこと
●また、長音化や発音の便宜上で付加された母音、転訛、融合、短縮した母音は「あ行」の仮名で書く。
例:いえ--いいえ あね--ねえさん そこら--そこいら さ--さうなる しんまへ--しんまい しちゃはう--しちゃお●また、掛け声、感動詞の母音は「あ行」の仮名で書く。
例:えい へえ わっしょい●同根語は同じ行内の文字が交替する。
例:わめく--をめく 燃やす--燃ゆる--燃える●同根語は同じ文字で清濁が交替する。
例:ちち(父)--ぢぢ(爺) 泣いちまふ--死んぢまふ す(擦)る--ずる--ずれる●「む」「ん」「う」は音便により交替する。
例:行かむ--行かん--行かう かぐはしい→かうばしい--かんばしい●発音の一部脱落によって採るべき仮名の候補が二つある場合は原則として前者を採る。
例:はひいる(這ひ入る)→はひる(入る) さはわたり(沢渡り)→さはたり(沢渡) やしほをり(八塩折り)→やしほり(八塩折)
ただしその結果、漢字表記において振り仮名が一字も当てられない漢字が生じるときはこの限りでない。
例:川和田→×かはだ ○かわだ
以下本文
(現代仮名遣ひで書いた場合の五十音順)
あゐ 藍 あを(青)
あいつ あやつ
あいにく 生憎 あやにく
あえか あやまる あ(零)ゆ[こぼれ落ちる意]
あを 青 藍 あゐ(天居)
あふひ 葵 仰日 逢ふ日
あふぐ 扇 天吹く
あふぐ 仰 うは(上)向く 逢ふ−
あふむく 仰向 仰ぐ
あふる 煽る 扇ぐ
あかほ 赤穂 あかほ
味(あぢ) あまち(甘乳)
鯵(あぢ) 味
あぢきない 味気− −つきなし
アヂサヰ 紫陽花 あづさゐ(厚藍 集藍)
あはう [語源不詳 房の字音とも]
あまえ 甘 甘やかす 甘ゆ 甘あ(肖)ゆ
あまえる 甘 甘やかす 甘ゆ 甘あ(肖)ゆ
ありがたう ありがたく
あるいは 有る・い(助詞)・は
あわ 泡 −輪
あわただしい あわてる 慌 泡立つ
杏子(あんず) 字音 −酢井(ゐ) 居る ゐ(集)る[水のある所の意] 居水
〜い(形容詞の語尾) 〜し 〜き
いいえ いえ いや
いえる 癒 癒す 癒ゆ
いわう 硫黄 湯泡 ゆわ ゆわう
藺(ゐ)草 居−[上に座る意]
いさを 功 勇雄
意地(ぢ) 字音
いぢいぢ おぢおぢ 怖ぢる
いしずゑ 礎 石据ゑ
いぢめる いぢる
いぢらしい 意地
いぢる 意地
居(ゐ)丈高 居−
いちゃう 銀杏 鴨脚の字音
いっぱい 一杯の字音
田舎(ゐなか) 居中
いぬゐ 乾 戌亥 犬猪
猪(ゐのしし) 亥(ゐ) 鳴き声wi 居−[首が据わってゐる意] を(怖)ぢる[恐ろしいの意]
威(ゐ)張る 威の字音
いもうと 妹 いもひと
ヰモリ 井守
いりえ 入江 江
居(ゐ)る を(居)る 有の字音wi
いわし 鰯 弱し〜う(動詞の推量、意思) む [会はむ 会はん 会はう 書かむ 書かん 書かう]
植う(文語動詞) 植わる [玉苗植うる夏は来ぬ] うゑ(空彫)る
飢う(文語動詞) うつ(空)居る うゑる 餌
うゑる 植 植わる [玉苗植うる夏は来ぬ] うゑ(空彫)る
うゑる 飢 うつ(空)居る −餌
うを 魚 浮尾 浮居
氏(うぢ) 生み地 生み筋 出づ
うぢうぢ おぢおぢ 怖ぢる
うずうず うじ(蛆)
うずくまる うず居 うじ(蛆)
〜うる 得 得る
うわる 植 植ゑる絵(ゑ) 字音
〜え(人名の江、枝) 江、枝
〜ゑ(人名の恵) 恵の字音
えい(掛け声) 母音
ええ(応諾) 母音
描(ゑが)く 絵書く
ゑぐい ゑぐる
抉(ゑぐ)る ゑ(彫)刳る ゑ(彫)る 割る
餌(ゑさ) 飢ゑ
笑(ゑ)み 笑む ヱの発音時の表情
ヱンジュ ゑにす 槐の字音we小(を) 尾 woの音の口の形
尾(を) 小 終はり
緒(を) 尾
〜を(助詞) 感動詞wo
〜を(人名の男、雄、夫) 男、雄、夫
甥(をひ) をおひ(男生)
おい 老 老ゆ
おい(呼びかけ) 母音
おいしい 美味 お・いしい
おいて 於 おきて
おいで お・出で 出づ
おいら 俺等 おれら
老いらく 老いる 老ゆ
扇(あふぎ) 扇ぐ
逢瀬(あふせ) 会ふ瀬
近江(あふみ) あは(淡)海
青海(あをみ) あをうみ
青梅(あをめ) あをうめ
終(を)へる 尾経る 尾辺−
大(おほ)いに 大きに
雄々(をを)しい 雄
丘(をか) 岡 をか(峯処) 尾高 小高
可笑(をか)しい をこ(痴愚) 烏滸の字音 尾籠の字訓 を(招)く−[望ましいの意] 小−[可愛いの意]
犯(をか)す をこ(痴愚) を(招)く
拝(をが)む 折れかがむ
荻(をぎ) 尾− を(招)ぐ[そよぐ様子]
桶(をけ) をけ(麻笥)
をこがましい をこ(痴愚) 烏滸の字音 尾籠の字訓
ヲコゼ をこじ をこ−[貌の形容]
長(をさ) をさ(筬) 治む
をさをさ 長々
幼(をさな)い 長なし 小−
収(をさ)める 納 治 修 長−
叔父(をぢ) 伯父 小父
惜(を)しい を(感動詞)− 小−[可愛いの意]
お爺(ぢい)さん ちち ぢぢ
教(をし)へる を(愛)しむ
をぢさん 小ちち(父)
ヲシドリ を(愛)し− 雄雌−
怖ぢる 驚く 怖づ
雄(をす) 牡 woの音の口のとがってゐる形
教(をそ)はる 教へる
おとうさん 父 ととさま おとっつぁん
おとうと 弟 おとひと
夫(をっと) 雄ひと 雄うと をさ(長)ひと
男(をとこ) をち(若)こ 小つこ
一昨日(をととひ) をち(遠)つ日
一昨年(をととし) をち(遠)年
少女(をとめ) をち(若)め 小つめ
囮(をとり) を(招)き鳥
踊(をど)る 小飛ぶ 折取る
斧(をの) 小の・よき(斧) 小薙ぎ
をののく わななく 踊り退く
叔母(をば) 伯母 をばさん 小母
おはやう おはやく
おびえる 脅 脅かす 脅ゆ
おぼえる 覚 おもほゆ 覚ゆ
ヲミナヘシ 女へ(圧)し[美女もかなはぬ意]
おめでたう おめでたく
檻(をり) 居り
折(をり) 折る 割る をを(撓)る わわ(破)く 分かる
居(を)る ゐる 居有る 折る[膝を折る意]
ヲロチ 尾−
終(をは)る 終へる
女(をんな) をみな 小身− 小女− 男身馴かい 櫂 掻き
かいくぐる 掻潜 掻きくぐる
かいぞへ 介添 かきぞへ
かいだす 掻出 掻き出す
かいまき 掻巻 掻き巻き
かいまみる 垣間見 垣間見る
かをり かをる 香 気折 香居
舵(かぢ) 掛け違へ −路 梶
梶(かぢ) 乾き地 穀の字音kat 舵
鍛冶(ぢ) かなうち かぬち
数(かず) かぞへる かさ(嵩)
かつを 鰹 堅魚
必ず かり(仮)ならず
かりうど 狩人 かりひと
〜からう からむ
からうじて 辛 からくして
かはいい 可愛 かはゆい 顔映ゆし
かはいさう 可哀想 かはいい・〜さう
かわく 乾 渇 気沸くきえる 消 消ゆ [松原遠く消ゆるところ] 気止む
ききゃう 桔梗 字音
きこえる 聞 聞こゆ 聞かゆ
傷(きず) 切り擦り きそ(切所)
きうり 胡瓜 黄瓜 木瓜
けふ 今日 こ日 この日 明けの日くい 悔 悔ゆ 悔やむ
悔いる 悔ゆ 悔やむ
鯨(くぢら) くちびろ(口広)
葛(くず) こす(粉為) [葛(かづら)]
〜ください くださりませ くだされ
くつわ 轡 口輪
くらゐ 〜ぐらゐ 位 座居
くるわ 廓 曲輪
くれなゐ 紅 呉の藍
くろうと 玄人 黒ひと
くわゐ 慈姑 食ひ割れゐ(集)る 栗分かれゐ(率)る 黒輪藺 −藍けぢめ けち(結)目 分かち目
こい 来 来よ
こいつ こやつ
かう(〜だ、いふ、する、なる) かく
かうがうしい 神々 かみがみ
かうし 格子 かくし 字音
こうぢ 小路 こみち こぢ(路)
かうぢ 麹 かびたち かむだち かむち
かうぞ 楮 紙そ
かうばしい 香 かぐはしい
かうべ 頭 かみへ(上辺)
かうべ 神戸 神−
かうむる 被 かがふ(頭触)る かうぶる かんむり
かうもり 蝙蝠 かわぼり かはほり かわもり かはもり 蚊守
かうり 行李 字音
こえ 肥 肥やし 肥ゆ [馬肥ゆる] 越ゆある
こゑ 声 こわ色 こわ音 ことゑ(言笑)
こえる 越 越ゆ 来行く有る 此ゆ −よ(過)ぐ
こえる 肥 肥やし 肥ゆ [馬肥ゆる秋] 越ゆある
ごきげんよう ごきげんよく
ここいら ここら
こごえる 凍 凍ゆ 氷り入る
こころえ(る) 心得 −得る
〜ございます ござります
こずゑ 梢 木末
ごちそうさま 馳走の字音
ことわざ 諺 言業
ことわる 断 事割る
こわいろ 声色 こゑさいなむ 苛 さきなむ
さいはひ 幸 さきはふ
さえぎる 遮 さいぎる 先切る
さえる 冴 さやか 冴ゆ 冴ゆる
さを 竿 小尾
さかえる 栄 栄ゆ 咲き映ゆる
サザエ −枝 さざれ
さやうなら さ様なら 字音
さわぐ 騒 ざわざわ ざわめく ザワザワ地(ぢ) 字音
痔(ぢ) 字音
〜路(ぢ) みち すぢ
ぢいさん 爺 ちち ぢぢ
しほさゐ 潮騒 さわぐ
しをらしい しをれる
しをり 栞 −折り
しをれる 萎 しなび折れる
ぢか ぢき(直) チョク 字音
しきゐ 敷居 閾 −藺 −居
ぢぢ(爺) ちち
しばゐ 芝居 芝居
地(ぢ)味 字音
シメヂ しめ(湿)出づ
〜ぢゃ ぢゃあ(だ、では) だ である では
〜しゃい 〜しゃりませ 〜しゃれ
〜ぢゃふ(でしまふ) でしまふ
じふ 十 字音
〜ぢゅう(中) チュウ 字音
重(ぢゅう)々 ヂュウヂュウ 字音
しうと 舅 しひと そひ(添)ひと
しうとめ 姑 しひと
しゃうが 生姜 字音
しゃうがない し・やう(様)− 字音
しゃうぶ 菖蒲 字音
しろうと 素人 白ひと
しわ 皺 しをれる
しんまい 新前〜ず(打消し) 動詞 す
ずいき 芋茎 すりくき(研茎) 髄茎
ずいと すいと
ずいぶん 随分 字音
すいません 済みません
据う(文語動詞) 据わる 座る 摺りゑ(植)る −居る
すゑ 末 −居 −尾
すえる 饐 饐ゆ 酢ゆ
すゑる 据 据わる 座る 摺りゑ(植)る −居る
筋(すぢ) すぐぢ(直路)
鈴(すず) 鈴音の繰り返し すずしい
錫(すず) すずなまり(清鉛) 薄墨色
鱸(すずき) 進む すすぐ
涼(すず)しい すがすみ(清澄)し さやさや
スズシロ スズナ 鈴花菜
雀(すずめ) 鳴声の繰り返し
硯(すずり) 墨磨り
ずっこける 擦りこける
ずっしり すっしり
ずっと すっと
ずば抜ける すっぱり
ずばり すっぱり
ずぶの ずぶずぶ
ずぶずぶ すっぽり
ずぶぬれ ずぶずぶ
ずぼら ずぶずぶ
すまふ 相撲 動詞「すま(争)ふ」の名詞化 [すまう説もある(連用形「すまひ」の音便化)]
ずらす 擦る
ずらり すらり
ずり落ちる 擦る
〜ずる(動詞) 動詞 する
ずるい スルスル
ずるずる 擦る
ずれる ず(擦)る す(擦)る
すわる 座 据ゑる
すわる 据 座る
ずんぐり すっく
ずんずん スーッと すいすい ずいとせい(背) せ [延ばす音を「え」ではなく例外的に「い」とする]
せゐ(所為) しょゐ(所為) 字音
せいいっぱい 精一杯の字音
せいぜい 精誠の字音
ぜんまい 銭巻きそいつ そやつ
さう(〜だ、いふ、する、なる) 然 さ
さうざうしい 騒々 さわぐ さわさわ
〜さうだ、さうな さま(様) 相の字音
さうらふ 候 さぶらふ
そこいら そこら
そびえる 聳 そびやかす そびゆ [そびゆる甍は] そびらよ(背平由)る〜たい たき たし
たいした 大の字音
だいぶ 大分 大の字音
たいまつ 松明 焚き松
たえだえ 絶々 絶える 絶やす 絶ゆ −ゆ(緩)る
たえる 絶 絶やす 絶ゆ たゆ(弛)む −ゆ(緩)る
たふす たふれる 倒 手伏す
たをやか たわむ
たをやめ 手弱女 たわむ
たをる 手折 折る
たぢたぢ たぢろぐ
たぢろぐ 立ち動く
たたずむ 立ち住む
たたう 畳 たたみ たたむ
〜たまふ 給 たまふ 〜たまへ たまもの
たゆたふ 揺蕩 ユタユタ ヨタヨタ ゆたか(裕) たゆたひ
〜たらう たらむ てあらむ
〜だらう たらむ であらむ
たわい 他愛 たい(体) たあい とわき(利分)
たわいない 他愛無 たい(体)− たあい− とわき(利分)−
たわむ 撓 たわわ たをやか縮(ちぢ)む ちぢ(小々)
縮(ちぢ)こまる 縮む
〜ちふ(と言ふ) い(言)ふ
てふ 蝶 字音
てうづ 手水 てみづ
てふちょ てふてふ 蝶々 てふ 字音
ちゃうど 丁度 長度の字音 ちゃんと
てうな 手斧 てをのつい(うっかり) 突き
つい 対 字音
つひえる 費 潰 費やす 費ゆ つひや(終遣)る
ついぢ 築地 つきぢ つきひぢ
ついたち 一日 月立ち
ついたて 衝立 衝き立て
ついて つきて
ついで 次 次ぎて
ついで 序 次出
ついばむ 啄 突き食む
つゑ 杖 突き据ゑ 突き居
つくえ 机 突き枝
〜っしゃい 〜しゃりませ しゃれ〜でせう でせ・む [でさうらふ でさう です、 でござります であります です]
どいつ どやつ
どう 如何 ど どこ どれ
たうげ 峠 手向け たわむ
とうさん 父 ととさま とっつぁん
どうせ どう
どうぞ どう
たうてい 到底 字音
たふとい たふとぶ 尊 −太し
たうとう 到頭 字音
とうに 疾 疾くに
どうも どう
だうりで 道理 字音
とを 十 止尾 手終
とほたふみ 遠江 とほ(遠)つあふみ(淡海)
どぢ とちる
どぢゃう 泥鰌 土長の字音
閉ぢる 戸釣る 戸詰める
ともゑ 巴 鞆絵
とりゐ 鳥居 鶏居〜ない なき なし
ないがしろ 蔑 無きが代
なえる 萎 なよなよ 萎ゆ −寄る −止む
なかうど 仲人 なかひと
〜なさい なさりませ なされ
ナメクヂ 滑くぢら
汝(なんぢ) なむちにいさん 兄 あにさん
にえる 煮 煮やす 煮ゆぬえ 鵺 萎える
ねえ(呼びかけ) ね
ねえさん 姉 あねさん
ネヂ ねぢる
ねぢる ねばちがへる 抜けづ(出)る
鼠(ねずみ) 根住みのうのう のんのん のんびり のびのび
はい(返事) 母音
はえる 生 生やす 生ゆ −得る
はえる 映 栄 映ゆ 面はゆい 流行る 囃す 晴れる ひいや(日彌)る
はおり はおる 羽織 織る
恥(はぢ) 晴れ出づる
筈(はず) 端末
はにふ 埴生 −お(生)ふ
はにわ 埴輪 −輪ひいき 贔屓 引き
ひいでる 秀 穂出づ
ひえ 稗 −荏 ひよね(鄙米)
ひえる 冷 冷やす 冷ゆ ひいよ(氷彌)
ひきゐる 率 引きゐ(率)る
引きずる 擦る
肘(ひぢ) 引き釣り 引き縮み
ひうが 日向 ひむか
ヘウ 豹 字音
ヘウタン 瓢箪 字音ふい(駄目) プイ ポイ
ふいご 鞴 吹きかは(皮)
ふえ 笛 吹き枝
ふえる 増 増やす 増ゆ ふいよ(太彌) ふやける はえる
ふきのたう 蕗の薹 [塔の字音タフ→転呼タウ→薹の字訓たう]
藤(ふぢ) ぶち(鞭) 吹き散り 房垂り
ふつう 普通 字音
ぶだう 葡萄 字音へい(はい) 母音
へえ(はい) 母音ほいほい 母音
〜はう 方 字音
はうき 箒 羽掃き
はふはふの体 這ふ這ふ
はうむる 葬 はぶる はむる
はふる 放 はぶる
ほえる 吠 吠ゆ
ほほゑむ 微笑 笑む
ほんたう 本当 字音〜まい まじ
まいにち 毎日 字音
まゐる 参 まゐ(参)入る 目居る
まがふ 紛 目か(交)ふ まがひ
〜ませう ませ・む [まゐらする まする ます]
ますらを 益荒男 −男
まみえる 見 目見えるみえ 見栄 見ゆ 見える
みえる 見 見る [敵艦見ゆ]
みを 澪 水尾 水緒
みさを 操 真青 身竿
みまがふ 見紛 まがふ
ミミズ 目見ず
めうが 茗荷 めが(女香)
めうと(ミョートと読む場合) 夫婦 めをとむいか 六日 むゆか
むくい 報 報ゆ 向くる
むくひ 報 報ふ
報いる 報ゆ 向くる
むかふ(名詞) 向 動詞「向かふ」の名詞化 [むかう説もある(連用形「むかひ」の音便化)]
むずむず うずうず 蛆めをと 夫婦 女夫
もう(既に) も もはや
もう(更に) も [まう説もある(ま いま また)]
まうける 設 儲 ま(設)く 間受ける
まうす 申 まをす
まうでる 詣 まゐい(参出)づ
もえる 燃 燃やす 燃ゆ [燃ゆる思ひ] もの焼く
もえる 萌 萌ゆ 芽生ゆる モヤシ
もぢもぢ おぢおぢ
捩(もぢ)る ねぢる よぢる
百舌(もず) −す[鳥の意]
もだえる 悶 悶ゆ もだ(黙)し悩む 身絶える
もちゐる 用 持ちゐ(率)る
もとゐ 基 本居
紅葉(もみぢ) もみつ もみづやい(呼びかけ) 母音
やいのやいの 母音
やいば 刃 焼き刃
やをら よわ(弱)ゆゑ 故 由る分け 寄居
ゆゑん 所以 ゆゑに
行きずり 行き擦り
柚子(ゆず) −酢やう(〜だ、な) 様 字音
〜よう(動詞の推量、意思) エ段の音+む [せむ せん せう ショー しよう]
やうか 八日 やか
ようこそ よくこそ
やうす 様子 字音
やうやく 漸 ややく やくやく
よぢる ねぢる
よわい 弱 いやを(彌折)れ〜らしい らしき
りんだう 竜胆 胆の字音tam〜わ(終助詞) [この用法を新語とみなしての伝統的表記「わ」(起源自体は「は」)]
わいわい 母音
わっしょい 母音
わかうど 若人 わかひと
ワラヂ わらぐつ わらうづ わらんづ わらんぢ
われもかう 吾木香 香の字音 [我も斯う] [吾亦紅の読み仮名ならば「われもこう」]
© 「歴史的仮名遣教室」 2005-
(語源説については小学館「日本国語大辞典(第二版)」に負ふところが大きい。)